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【準決勝】高尾紳路─小松英樹

第3回大和証券杯ネット囲碁オープン戦本戦準決勝
●小松 英樹九段
○高尾 紳路九段
日時 : 2007.11.23
結果 : 256手完、白3目半勝ち



総譜(1〜256)

 第1回に続き優勝をうかがう高尾秀紳本因坊と小松英樹九段の準決勝戦です。
 小松九段は棋理に明るい一面もありますが、やはり戦いに強いという印象が強いですね。力強さを随所に発揮してくれました。
 高尾本因坊は本来手厚い棋風なのですが、この碁では巧みなシノギを見せてくれました。結局、強い棋士はどんな碁形でも打てる、ということなのでしょう。

局面図1
 右辺の構えを背景に、黒1トビから戦いが始まります。白6、8とモタレては白が攻勢? いやそうではないんです。黒13ツケが良手。黒17から19とブツかって白20の手入れを強制。黒21まで切れては、僕は黒持ちです。
 白22のカカリは大場ですが、以降、小松九段は上辺と右辺白を猛然と攻め立てます。その手練手管は総譜でごらんください。









局面図2

 手順は進みまして、中盤もたけなわ。
 黒1ソイから右辺白へ強烈にヨリツきます。半分くらいは本気の取りかけですね。ここまでしなくても、地合の勝負にする道はありそうですが、小松九段はそれでは物足りないと見たのでしょう。
 対する高尾本因坊は白10、12と地合で踏ん張る。右辺白にはシノギあり、という判断でしょう。
 さあ、攻めとシノギ、どちらの力がまさるのか。






変化図
 前図の黒1では、黒1から3と中の地をつけながら追い立てる手も考えられました。これなら黒も相当ではなかったか。
















局面図3

 先の局面図の続きです。
 白7に黒10カケと捕まえにいきますが、どうも持て余しているようです。白13から一歩一歩の進出。白21と切られては、シノギ形です。白△と手をかけた甲斐があったというもの。
 この白をシノいでしまえば、地合で白が優勢です。

 
   
 

 

 

 

 

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