【予選】宮沢吾朗─秋山次郎 |
第3回大和証券杯ネット囲碁オープン戦予選
●秋山 次郎八段
○宮沢 吾朗九段
日時 : 2007.08.07
結果 : 225手完、白8目半勝ち
総譜(1〜225)
予選1回戦から、碁界屈指の武闘派・宮沢九吾朗段と、スケールの大きな棋風で知られる秋山次郎八段の一局を見ていきましょう。
秋山八段が意欲的に、宮沢九段が実利で対抗する布石。
わたしのみたところ、黒35のツギが「厚がり」の一着でした。ここで黒が後れを取ってしまったようです。白36と大場を占めては、白が打ちやすそう。白58と左上をシマったあたりでは、はっきり白が優勢でしょう。
宮沢九段、あとを冷静にまとめました。最後は白が盤面でも残しています。
局面図
布石はいい勝負と見ていたのですが、黒1に疑問符がつきました。秋山八段好みのいかにも厚い手、本手中の本手ではあります。しかし、ここでは2とカカり、白A、黒Bと模様を広げに行けば普通でした。黒1ツギはたしかに厚くとも、急ぐ必要があったかどうか。白から1、黒C、白Dの出切りは黒Eが利くので、打ちにくいところなんです。
白2シマリが下辺の厚みを消す好点。黒模様が右辺方面に限定されては、早くも黒が打ちにくい形勢でしょう。黒3と見かけは華々しく大上段に構えたものの、白4から右上と中央を割かれてはうまくない。白22まで、黒が勝ちにくい碁形となっています。
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