【3回戦】小松英樹─金秀俊 |
第3回大和証券杯ネット囲碁オープン戦本戦3回戦
●小松 英樹九段
○金 秀俊八段
日時 : 2007.10.27
結果 : 279手完、黒1目半勝ち
総譜(1〜279)
小松九段と金八段はどちらも戦いに強い。この碁でも序盤から戦いが続きました。わたくしの解説よりも、まずは両者のイキイキした石運びを鑑賞していただきたいですね。
局面図1
小松九段は黒を持てば中国流布石が多いですね。得意としているようです。
そのスペシャリストを相手に、金八段の白1カカリとは珍しい。下辺Aあたりのカカリが一般的ですね。もちろん実戦の白1がないわけはないのですが、黒の勢力に飛び込んでいくわけですから、たいへんな勇気がいります。金八段らしいきかん気でしょう。
黒8からパンチを繰り出し、急戦模様となりました。
局面図2
上辺で戦いが続きます。
その最中、白1の出はどうしたことか。黒2から6で応えられ、上辺の白二子がそのまま飲み込まれました。白1はあわてて打つこともなく、単に白11に行って悪くなかったでしょう。
局面図3
ずっと先に進みまして、下辺で小松九段が一本とって、ようやく形勢が傾きます。
黒1から下辺に手をつけてきました。これは下辺を荒らす狙い、そして場合によっては捨石にして上辺から連なる白の大石を狙っています。
そこで白12は大事を取った意味ですが、黒13ホウリ込みがうまい。やむをえない白14抜きに、黒15と下辺白のダメが詰まってしまうんです。黒21まで白8子が取り込まれては、黒が優勢となったようです。
変化図
前図、白12では本図の白1、3と下辺をがんばっているよりなかった。黒三子を取り込んで地合は白が良い。
黒4と攻められても、白5から11まで、なんとか生きはありそうです。
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