【予選】加藤充志─張豊猷 |
第3回大和証券杯ネット囲碁オープン戦予選
●張 豊猷七段
○加藤 充志八段
日時 : 2007.08.28
結果 : 268手完、黒8目半勝ち
総譜(1〜268)
棋聖リーグで活躍中の加藤八段と、若手の張七段の対戦です。どちらも力が強いタイプで、開始早々激しい碁となりました。そして、結果的にはどうも序盤で決着がついていたようなんです。
局面図1
加藤八段は粘り強い棋風なのですが、布石があまり得意ではないんですね。
白1の打ち込みに、はやくも問題があったのではないかと思われます。ここは穏やかに白13、黒A、白14、黒B、白C、黒D、白E、黒15の定石を選んでいた方が普通。あるいは右上を手を抜いて、白Fも考えられるところ。白にとって、上辺はがんばる場所ではなくて軽くサバく場所なんです。
白1以下、黒の勢力圏での開戦は当然白が不利。白17カケも黒18から22の反撃が厳しく空振り気味です。中央白への攻めを狙って、黒が打ちやすい。
局面図2
黒1と大石に迫りながら右辺方面が豊かになってきました。
白2・4は、10ハネ出しからの分断を狙ったもの。本来、加藤八段の碁はこういう後からの狙い、反撃が強いんですよ。ところが、黒5の先制攻撃が非常にきつかった。
黒15までついさっき打った白数子を取り込まれては、黒が大いに良し。すでに勝勢でしょう。張七段の強烈なパンチが、加藤八段の顔面にもろに入った印象です。
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