【2回戦】趙治勲─溝上知親 |
第3回大和証券杯ネット囲碁オープン戦本戦2回戦
●趙 治勲十段
○溝上 知親八段
日時 : 2007.10.28
結果 : 175手完、黒中押し勝ち
総譜(1〜175)
ベテラン世代で奮闘している趙十段がネット棋戦でも勝ちあがってきました。強い人はどんな棋戦でも強いとはいえ、さすがの一言でしょう。
対するは今期から本因坊リーグ入りした溝上知親八段です。溝上八段は手厚く茫洋とした碁形が特長で息長くヨセ勝負にもって行くタイプ。ですが、この碁では趙十段の手厳しさに、溝上八段の持ち味が完封されてしまいました。
局面図1
黒1とは、いかにも趙十段らしい積極的な行き方でした。黒Aにヒラいても打てそうに思えるのですが、そんなおっとりした手は好むところではないのでしょう。激しく打ち込んで行き、逆に左下隅の白へのヨリツキを見ているんです。
白6ケイマが苦戦の原因でしょう。黒7から9と切った形がよく、中央白と左辺黒の力関係は、むしろ黒に分がありそうです。
変化図
前図の白6では、白1とオシた方が良かったように思われます。黒2に白3ツケから下辺を割っておく。どうもこれ以上の知恵は浮かびません。
局面図2
局面図1から数手進んだ場面。趙十段は中央の白のお荷物へ食いつきながら、下辺で見る間に地模様を作り上げました。黒9、11とは一杯のがんばりですね。以降白12から侵入してきた大石を丸取りして勝勢確立です。
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