第2ラウンド 山田規−松本

第2回大和証券杯ネット囲碁オープンBリーグ
○山田規三生九段
●松本 武久六段
日時 : 2007. 01. 27
結果 : 196手完、白中押し勝ち

 第2ラウンドからは山田規三生九段―松本武久六段戦を紹介しましょう。
どちらも力が強いので、予想通りの激しい碁になりました。ただ、左上の新型でポイントを上げた山田さんが優位に進めていたようです。


局面図1
 白1ノビが最近流行りの手段。現在研究中のまだ結論が出ていない形です。ここで7なら昔からある定石で、以下黒27、白32、黒20なら穏やかなワカレです。
 黒3で7、白A、黒27、白B、黒Cがモノの本に出ている手筋。しかし、この場合は白Dに切られていても上辺の損が大きく、黒がつらいワカレでしょう。
 黒2から6なら、白9からの圧迫が来る。白19に続いて、黒37と隅を取りに行くのは白23ハネから締めつけられても黒が不満です。黒20から左辺を生きにくれば、白35サガリが利いて隅は生きています。白39までの出来上がりは(いい勝負はいい勝負なのですが)隅も中央もがんばった白がいくらかおもしろいかもしれません。



局面図2
 とはいえ、勝負としてはまだまだこれからだとおもっていましたが……。白1の打ち込みが厳しく、形勢はあっという間に白へ傾きました。そもそも、この下辺黒の構えはちょっと気持ちが悪かったんです。
 黒は3の地点に弱点を抱えていますから、黒2では通常12くらいのもの。ですが、白10、黒9、白A、黒14、白B、黒C、白Dまで実を食われて、黒がさっぱりです。
 だからといって、実戦の黒2でも、白11に黒12と戻らなければいけない(ここで黒14は白Eオサエで隅が取られ)。白13、15までエグっては山田さんがはっきり優勢です。以降、松本さんの勝負手にも冷静に対応。最後は左上黒が死んで勝負が決まりました。

総譜(1〜196)


 
   
 

 

 

 

 

Copyright(c) 2006 Nihonkiin, All rights reserved.