【本戦準決勝】小林泉美─矢代久美子(自戦解説)

第1回大和証券杯ネット囲碁レディース決勝トーナメント
●矢代久美子五段
○小林 泉美六段
日時 : 2007.06.23
結果 : 216手完、白中押し勝ち


 みなさん、こんにちは。矢代久美子です。
 この大和レディースでは準決勝まで勝ちあがらせてもらいまして、小林泉美さんとの対局になりました。今回はその碁を振り返っていきたいと思います。この準決勝は勝ちたかったのですが(その理由はあとで)。


局面図1
 私の黒番。序盤はいい勝負でしょう。局面図、白1の出切りがきて勝負どころを迎えました。
 実戦の黒6では今思えば、黒13トビ、白A、黒12ツギがまさりました。これなら難しい戦い、全面戦争ですね。このあとどうなるかは、あらためてもう一局打って見なければわかりません。
 私としては、黒12で16と行きたかったのですが、これはあとが難しい。白B、黒C、白18と、下辺で大石同士の攻め合いになりそうです。早碁ではとても読みきれず、実戦の進行は妥協したものでした。白23までは生き生きの格好。白に中央を厚くされた分、黒が割りを食っているようです。


局面図2
 下辺の折衝で白にポイントをあげられて、白が打ちやすそうです。
 
最後にひと勝負するとすれば、この局面図、白1とツケられた場面でした。黒2の下ハネから白11までの変化は、黒が隅を捨てることになる。部分的には互角でも、この碁では白の実利が大きかった。ここで白の優勢がはっきりしてしまったように思います。振り返ってみて――。








変化図
 前図、黒2では、黒1のブツカリから切って戦うべきでした。上辺白へのヨリツキもあり、実戦よりは紛れていたでしょう。
















総譜(1〜216)

 この準決勝の前に、5年ぶりにうちのPCを新調しました。
 それほど難しくありませんし、わたしは機械が好きですから、PCは自作です(前の代の機械も自作したもの)。理想のスペックを追及すると、どうしても自分で作るしかないんですよね。
 で、秋葉原のパーツ屋さんに行きました。店員さんの話を聞いて、最近のHDは安くて性能がいいんだなーって感心したり。そういうのは私にとってはおもしろくて楽しいのですが、付き合ってもらった主人(金澤秀男七段)にはもうしわけないことをしました。主人は、機械にまるで関心がありませんから、わたしと店員さんが長々とPCの話をしているのは退屈だったでしょうね。洋服を買うのにつきあわせるよりもひどかったかもしれない。でも、どうしても荷物が多くなってしまうので、わたし1人で買いに行くのは無理だったんですよ。
 それにしてもアキバは変わりましたね。むかしはアニメのTシャツをきている、絵に描いたようなオタクやマニアばかりだったのに、いまは見た目が普通の人ばかりですし、街自体もちょっとおしゃれな感じになっていますものね。
 そんなこんなで、PCを新しく組み立てて、大和レディースで気持ちよく勝とうと思っていたので、この碁は残念でした。

 
   
 

 

 

 

 

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