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【1回戦2】河野─井山

第2回大和証券杯ネット囲碁グランドチャンピオン戦1回戦
●井山 裕太八段
○河野 臨九段
日時 : 2009.1.17
結果 : 147手完、黒中押し勝ち

第4回大和証券杯の優勝者・河野臨九段と、ネット碁世代の申し子・井山裕太八段が早くも一回戦でぶつかった。

加藤解説


総譜(1〜147)

井山八段の緩みない石運びに感心させられました。河野九段がまずかった、というよりも井山八段が非常にうまく打っていた、という印象。さすがですね。
左辺の攻防でリードして、あとは右辺に殴りこんできた白を取りきった。井山八段の快勝譜といっていいでしょう。

局面図1
白1ツメを迎えて、黒2、4はまあ平凡な応手ですね。ここで黒6をひとつ決めてから10戻りがおもしろい。黒aを嫌って白11なら、黒12切りが予定の行動です。















局面図2
局面図1の続き。白1、3に対し黒4ハネがまた厳しかった。
白11まで上辺ではいくらか儲けたようですが、黒12の動き出しから18までがさらに大きい。白△を丸呑みですものね、黒が一本取っていると見ます。
おそらく井山八段は、ここまでのワカレを局面図1の10あたりから想定していたはずです。










変化図1
局面図2の白5で、本図の白1と黙ってフクらんでいれば、白3のオサエに回ることができます。ただ、それでは黒4から8が成立。aとbが見合いで、白ツブレ。
局面図2の進行は白不満でも、やむをえませんでした。













局面図3
局面図2から数手進み、さらに黒1コスミに感心させられました。ヨセとして非常に大きく、井山八段のカラさがよく現われています。
局面はまだ中盤戦。本来はヨセを打つような段階ではないですよね。普通なら黒1で2トビなどと下辺をくつろげたくなるところでしょう。ですが、井山八段は、白に攻めさせた方がよい、と見切っていたようです。
黒9ブツカリから15まで楽に進出。黒23までガッチリ治まって、黒がはっきり優勢でしょう。黒1で2トビよりもかえって味よく大きく生きることができました。攻めさせてポイントをあげる井山八段のうまさが光ります。

 
   
 

 

 

 

 

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